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「吾輩は猫である」発表期に印象派模写 漱石自筆絵はがき7点を確認

松山市の道後温泉にある老舗旅館「大和屋別荘」で宿泊者向けに展示されていた7通の絵はがきは夏目漱石の自筆によるものだった。研究者が10日、発表した。これまで広く世間に知られた存在ではなかったという。

アルトクレフ Staff10 June 2026 at 10:30 UTC1 min read
「吾輩は猫である」発表期に印象派模写 漱石自筆絵はがき7点を確認

松山市の道後温泉にある老舗旅館「大和屋別荘」で宿泊者向けに展示されていた7通の絵はがきは夏目漱石の自筆によるものだった。研究者が10日、発表した。これまで広く世間に知られた存在ではなかったという。

絵はがきは1905(明治38)年1月2日から06(明治39)年4月13日までの日付で、教え子で外交官になった橋口貢と、貢の弟で後に画家・版画家になった清(画号は五葉)に漱石が宛てたもの。裏面には印象派の画家、モネやルノワールの作品が水彩で模写されている。旅館が30年以上前に購入したという。

本家以外で唯一の「モネの庭」 花のハーモニーで描く絵は深化する

漱石研究が専門の長島裕子・秀明大客員教授(日本近代文学)が、旅館のホームページに掲載された写真を見て、著作だけでなく、講演や書簡なども収録している現行の「定本漱石全集」(岩波書店)に収録されていない可能性に気づいた。

夫の中島国彦・早大名誉教授(日本近代文学)と共に調べ、漱石の自筆と判断した。

長島さんによると、漱石は絵画に関心を持っていたことが知られており、知人に宛てた自筆の絵はがきも数多く残されているという。

絵はがきを送っていた時期が、小説「吾輩(わがはい)は猫である」の発表時期であることに注目し、「教員だった漱石が小説の『猫』を書く際、絵を描いて創作意欲を高めていたのだろう。この時期の漱石にとって、水彩画が大事なエネルギーの発出先だったのではないか」と語った。

大和屋別荘は宿泊者に鑑賞してもらうよう、引き続き館内に展示するという。

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