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京都に動物の「がんセンター」誕生 高精度放射線治療機器を導入

高齢化に伴い、ペットの犬や猫の世界でも増えつつあるがん。手術や抗がん剤治療に加え、第3の選択肢として放射線治療を提供する「どうぶつ総合がんセンター」が、京都府久御山町の「KyotoAR動物高度医療センター」に併設された。13日から診療を始める予定だ。

アルトクレフ Staff3 July 2026 at 02:30 UTC1 min read
京都に動物の「がんセンター」誕生 高精度放射線治療機器を導入

高齢化に伴い、ペットの犬や猫の世界でも増えつつあるがん。手術や抗がん剤治療に加え、第3の選択肢として放射線治療を提供する「どうぶつ総合がんセンター」が、京都府久御山町の「KyotoAR動物高度医療センター」に併設された。13日から診療を始める予定だ。

新施設で導入されるのは、人間用につくられた高精度放射線治療機器「リニアック」。狙った場所に的確に放射線を当てられ、正常な細胞を傷つけにくい特長がある。センターによると、リニアックを備えた施設は全国でもまだ十数カ所しかなく、近隣では大阪と岐阜にあるだけだという。

KyotoAR動物高度医療センターの前身となる施設は、動物にもMRI検査を導入したいと、2009年に久御山町の別の場所で開業。22年10月に現在地に移転してきた。今では神経科、呼吸器科、循環器科、腫瘍(しゅよう)科など七つの診療科目があり、地域動物医療の中核をなす存在だ。

獣医師は非常勤も含め約30人、国家資格の「愛玩動物看護師」が約20人いるという。完全予約制で、受診にはかかりつけ医からの紹介が必要だ。京都だけでなく奈良や滋賀、北陸方面などからも診療に訪れるといい、年間800~1千件前後の専門診療を担当している。

全国の動物診療の現場では、比較的安価で低出力の放射線治療機器(オルソボルテージ)は用いられてきている。しかし、高出力のリニアックは1台あたり数億円と高額な上、第1種放射線取扱主任者の資格を持つスタッフの配置や、放射線障害を防止するための遮蔽(しゃへい)構造の施設が求められる。このため、導入は進んでいないのが現状だという。

「それでも、愛犬や愛猫に最高の治療を受けさせたいというニーズは、確実にあるんです」と、どうぶつ総合がんセンターの岩崎遼太センター長(43)は言う。

大手ペット保険会社「アニコム損害保険」のデータによると、犬は4歳ごろから徐々に、猫は9歳ごろから急激に腫瘍疾患を原因とする保険請求が増えてくる。

放射線治療は一般的に十数回の通院が必要となるという。遠方になると、費用面と体力面で飼い主とペットの双方に大きな負担がかかる。

KyotoAR動物高度医療センターの神志那弘明センター長(54)は「これまでは、放射線治療を希望する飼い主さんには大阪や岐阜の施設を紹介せざるを得ず、ご負担をおかけしてきた。これからは最期まで一貫して診ることができる」と話している。

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